ピエロでいるのはやめよう
サーカスのピエロになりたいと思っていた時期があります。
サーカスを観に行って、ピエロが登場する時間がとても楽しく
ふざけながらも空中ブランコをしたり、ものすごく高い竹馬で歩き回ったり
最初はそういう「面白いのにすごい」ところに憧れたのだと思います。
それから時が経って、ピエロの涙のお話を聞いたことがありました。
ピエロの涙の意味は諸説あるようですが、
哀しい気持ちを隠したまま、人々を笑わせているというような話でした。
それがとても心に刺さりました。
あんな底抜けに明るく楽しいピエロが、心の中では泣いていたのかと思って。
そんなピエロの姿を自分自身に重ねてしまったのかもしれません。
人には言いませんでしたが、私はピエロだ、と思っていました。
複雑な家庭に育ったせいか、自分の気持ちを押し殺してしまうのです。
親にも心を開いて話ができませんでした。
この歳になっても、人の顔色を伺いビクビクしてしまいます。
でももう私も48歳。もうすぐ40代も終わりです。
本当の心で生きていきたい。
勝手に背負った重荷を下ろして、心軽やかに、穏やかに暮らしたい。
今からでも変えられるでしょうか。
いや、変えていこう。
ピエロのような仮面は脱ぎ捨てて。