穏やかな暮らしをつくるもの

猫と私のなんでもない毎日

この時代が教えてくれたこと

こんな時代になるなんて、きっと誰も想像もしていなかった2020年。

オリンピックは延期、数々のイベントの中止に外出自粛。

 

世界中が大変な事態に巻き込まれ、私たちはたくさんのものを失いました。

 

当たり前にあったものがなくなってしまう。

それは知らず知らず私たちの心にも大きな負担となっているようです。

 

仕事にも大きな影響がなく、外出自粛もそれほど苦ではない私でも

会いたい人たちに気軽に会いづらくなった不自由さに

気づかないうちに何か重いものを抱えてしまっていたみたいです。

 

 

でも、一人で過ごす時間の中で

このコロナの時代でなければ知ることのなかったものにたくさん出会えました。

 

 

外出自粛の期間中、多くのアーティストの方々がリモートで収録したたくさんの音楽動画もその一つです。

 

たまたまつけていたテレビから私の好きな曲が聞こえてきて、

何故だかわからないけど、自然と涙があふれて止まらなくなりました。

 

 

「あ、自分は平気だと思っていたけど、私も本当はしんどかったんだ」と気がつきました。

 

 

苦しいわけじゃない、辛いというほどでもないけど、

「しんどい」という言葉がいちばんしっくりくるので、あえてこう書きました。

 

 

 毎日お守りのようにマスクをつけて、何度も手を洗い、

密を避け、人との距離を意識して、

頑なにマスクをつけない人がいれば、心の中で批判したり。

 

そんな毎日です。心が疲れないはずがありません。

 

でもそんな中で出会えた音楽に私の心が反応して自然に涙が出た。

疲れたすさんだ心でも、まだこうやっていいものを感じ取れる。

それが嬉しくて、なんだか霧が晴れたようでした。

 

今まであまり見ることのなかったYouTube、この時の動画をその後も何度も見ました。

他の動画もたくさん見て、時間を忘れるほど。

 

 

音楽ってすごい。

 

歌詞に込められたメッセージが、メロディと共に記憶に残り、

心により深く強く届くような気がします。

 

私が見たたくさんの動画は、

大勢のアーティストがそれぞれの場所から一つの音楽を作り上げたものです。

そのことの意味も、音楽と一緒に受け止められたように思います。

 

 

私も音楽が大好きです。歌うことも聴くことも好きです。

学生の頃は、吹奏楽をやっていたりバンドを組んだり

今はすっかり離れてしまいましたが、いつも身近に音楽がありました。

 

 

今、私には誰かに感動を与えられるようなものはありません。

 

だけど、他の誰かからもらった感動で元気になった私の心は

もしかしたらまた別の誰かの疲れた心を癒すことができるかもしれない。

 

離れていても、どんな形でも繋がることができる。

そんなことを、この時代に教えてもらったような気がします。