主役と脇役
ドラマには、主役がいて、他にたくさんの脇役がいます。
若いうちはみんな、自分が主役でした。
自分がどうしたいか、どうなりたいか、常に自分が中心。
大人たちも若いというだけでちやほやしてくれて、
まさにその場の主役になったような気分です。
大人になり、結婚して、子供が生まれると主役を交代します。
「〇〇ちゃんのお母さん」という役に回り、私という個人は隠れてしまいます。
母親になりたての、まだ全てに必死なうちは気付きませんが
お母さんの役に少し慣れてきた頃、すっかり脇役になった自分を寂しく感じるようです。
自分もまだ自分らしくいたいのに、母としての役割が占める部分が多すぎて
本当に自分がいなくなってしまったような。
母になったからこそ得られる喜びはもちろんありますが、
まだ主役でいたい気持ちもどこかにあって、もやもやしてしまう。
脇役に回ることを、何かを諦めたように感じてしまうのかもしれません。
私たちは、無意識に自分以外の誰かと比べてしまうものです。
そして、意味もなく張り合ったり、勝手に妬んだり。
大人になった私たちは、もうそんなことに囚われるのはやめにしましょう。
主役を輝かせる大事な脇役の一人でいたいと思うのです。
誰かと張り合うのではなく、妬むのではなく
人の幸せを素直に喜べる大人でいたいと思うのです。
もちろん、自分の人生においては、これから先も主役は自分です。
派手なドラマにはならないけれど、まだまだ続きます。
主役しかできなかった自分が、いつしか脇役のベテランになり
だんだんそちらの方が楽しくなってきたな、
なんてちょっと考えた、連休最終日でした。